Uralic language family

所有を表す表現・所格
      Posession



フィンランド語で所有を表す表現は を用います。

人称代名詞の所格(Adessive)は以下の通りです。

所格

単数複数
1人称minulla  


meillä  


2人称sinulla  


teillä  


3人称hänellä  


heillä  



ここで英語のノリで「風邪ひいてます」(I have a cold.)を直訳してはなりません。

「寒さ kylmä を持っている」なる表現は「寒いです」を意味します。

Minulla on kylmä.
「寒いです。」


風邪は nuha を用いて表します。

Minulla on nuha.
「風邪をひきました。」



暑い、を表す表現は kuuma です。

Minulla on kuuma.
「暑い。」


熱は kuume です。「熱がある」の場合は分格 kuumetta を用います。

Minulla on kuumetta.
「熱があります。」


「暖かい」は lämmin です。「汗をかいている」は hiki です。「忙しい」は kiire です。

Minulla on hiki.
「汗かいてる。」

Pieni hetki! Minulla on kiire.
「ちょっと待って。今忙しいから。」

Onko sinulla kiire?
「いま忙しい?」


「空腹な」は nälkä、「のどが渇いている」は jano です。ドイツ語でも「空腹」の表現は動詞「持っている」を使います(Ich habe Hunger、ただし近年の傾向ではあるようです)。

自分のものであることを強調したいときは oma を用います。

No kyllä minulla on oma käsitykseni siitä.
「えっとうん、俺自分の(持つ)イメージもってるからさ。」


モノ(se)が所有主である場合は、sillä を用います。

Onko sillä tarpeeksi ruokaa?
「十分な食べ物があるかね?」


疑問詞の場合「誰が持っているのか」は kenellä を用います。

Kenellä on pupu?
「誰がウサギを飼っているのか。」


関係代名詞は「~を持っているところの誰か」 jolla を用います。

Mies, jolla on sininen lintu, on onnellinen.
「青い鳥を飼っている男は幸福だ。」