カンボジア文字
ここでは、カンボジア語を表記する クメール文字 の基本構造と発音ルールについて解説します。
Windows環境では、Khmer キーボードレイアウトを設定することで文字入力が可能です。
クメール語の数詞「១」(1)は មួយ(muəj)と書きます。
មួយ
[muəj]
1
これを分解すると以下のような音価になります:
ម:子音 [m] ម は [m] の音価を持つ子音です。
អួ:母音 [uə] オレンジ色の部分は母音អួで、A子音、O子音どちらでも [uə] と発音します。
យ:子音 [j] → យ は [j] の音価を持ちます。

組み合わせて មួយ はムォイ [muəj] と発音します。
クメール語の難しさの一つは、子音の種類によって母音の発音が変わる点です。

青い子音はA子音、黒いのはO子音です。
母音អីがつくと、A子音で [əj]、O子音 [iː] と発音が変わります。
ពីរ はピー [piː]、បី はバォイ [ɓəj] と発音します。
ព は [p] の音価を持つ子音で、ប は [ɓ], [p] の音価を持つ子音です。
ពីរ
[piː]
「2」
បី
[ɓəj]
「3」
រ (r) は語末に来る場合、通常は 発音されません。
また、この រ は子音が重なる際に「脚文字」として変形します。脚文字とは、主子音の下に配置される補助的な子音文字のことです。
脚文字を入力するには、スペースキーを押した後、該当の子音をタイプします。
また、ប は អា 母音が付くと形が変形して បា となります。
អំ は 鼻母音 を示す記号で、パーリ語における「ニッガヒータ(ṃ)」に相当します。
ប្រាំ
[pram]
5