Afroasiatic language family
概要
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アラビア語は、アフロ・アジア語族のセム語派の言語で、ヘブライ語、アムハラ語などと近い言語です。
アラビア語は、イスラム教の聖典クルアーン(コーラン)の言語でもあり、広く世界中で使用されます。クルアーンは、その規定により、アラビア語以外では正式な聖典とはみなされません。
さらに、イスラム圏では、クルアーンやハディースの暗記が推奨されるため、アラビア語の語彙はイスラム教国家で広く使われています。ヘブライ語、アムハラ語にとどまらず、ペルシア語やインドネシア語で多く流入しています。
セム語派の言語は、「3語根」を特徴とします。3語根とは、理論上、アラビア語のすべての言葉のもととなる、3つの文字で表される語根(roots)をいいます。3語根に、特定のルールを当てはめることで、アラビア語のすべての単語は表されるといいます。
アラビア語は、アラビア文字によって、右から左へ、連続して流れるように書かれます。アラビア語のアルファベットは、語頭、語中、語尾で、異なる形を持ちます。
アラビア語には書道があり、イスラム教で芸術を異端とした経緯から、アラビア文字による芸術が盛んです。
公式の場で使われるアラビア語は、クルアーンで使われる「正則アラビア語(フスハー)」です。
広い範囲で使用されるアラビア語では、使われる地方によって大幅に発音、語彙が異なっており、各地方のアラビア口語体をアンミーヤといいます。
エジプト方言など、アンミーヤでは、言葉の最後の t(ター・マルブータ)を読みません。ルガトゥ「言語」はアンミーヤでルガと発音されます。文法も、かなり簡略化しています。
フスハーの文法は、語根から派生する変化形と人称・数・性による変化、時制・モードによる変化など、かなり複雑で、同時に規則的と言えます。