アルバニア語

Albanian

条件法


アルバニア語の条件法(kohë kushtore)は、現実性に乏しい仮定や非現実的な状況に対する帰結を述べる際に用いられる文法形式です。これは、英語の would やフランス語の conditionnel に相当するもので、話者がある状況を仮定し、その結果を述べるために使います。

Nëse kam kohë, do të lexoj. 時間があれば、読むだろう。
Nëse të kisha kohë, do të lexoja. 時間があったら、読むのに(でも実際はない)。
Nëse do të kisha kohë, do të lexoja. (口語)

アルバニア語の条件法は、以下のような形式をとります。

do të + 未完了形(未完了直説法)
この構造は、仮定された状況に対する結果を表す主節(apodosis)で使われます。条件節(protasis)には通常、nëse(もし) や po të(もし〜だったら) などの接続詞が用いられ、動詞は接続法(subjunctive)または過去形になります。条件節が過去の事実に反する場合、動詞は過去完了形や接続法過去形になります。

つまり、do të は未来を表す助動詞ですが、条件法では「仮定された未来」や「非現実的な結果」を表します。

口語では条件法を使うこともあります。

また、アルバニア語では、条件法は丁寧な依頼や提案にも使われることがあります。

Do të më ndihmonit?
手伝っていただけますか?

条件節の表現


アルバニア語では、条件節を導く接続詞が複数存在し、それぞれ微妙に異なる意味や文脈を持ちます。

nëse:「もし〜なら」 最も一般的な条件表現。仮定や可能性を示す。
Nëse bie shi, marr çadrën. もし雨が降ったら、傘を持っていく。

në rast se:「〜の場合には」 やや形式的で、特定の状況や条件を明示する際に使われる。
Në rast se bie shi, nuk do të dalim. 雨が降った場合には、外出しないだろう。

përderisa:「〜である限り/〜であるなら」 条件と継続性を含む表現。英語の as long as に近い。
Përderisa je këtu, mund të më ndihmosh. 君がここにいる限り、手伝ってくれるかもしれない。

përveç nëse:「〜でなければ」 否定的な条件を導く。英語の unless に相当。
Do të vij, përveç nëse ndodh diçka urgjente. 緊急事態が起こらない限り、行くつもりだ。